リフォームとリノベーション

リフォームとリノベーション

リノベーションとリフォームについて

同一物件(同じ場所、同じ大きさ)の場合、工事規模は
リノベーション > リフォーム です。
部分的な原状回復であるリフォームより、大掛かりな工事になるからです。

現状を調査して構造的に注意すべき点などを把握しながら、
予算に似合う工事内容を確認した上で
リノベーションもしくはリフォームを検討しましょう。

依頼するときは、希望する空間のイメージや物件の資料を添えて、
専門家に相談するのが一番の近道です。



リフォーム(Reform)は原状回復をすること

建物の外部や住宅設備などを含む建材等は、時間の経過とともに必ず老朽化します。
リノベーションとは異なり、汚れたり壊れたり、雨風に晒されて老朽化しやすい
屋根の雨漏り等の修復や、外壁の保護を目的に塗装することで、
外観のイメージを変えることができます。
内部については、空間の部分的な不便さを解消して新しく直す事です。

例えば…
※身近なリフォーム例としては、浴室・トイレ・キッチンなどの水回りの設備機器の交換、
※和室の床をフローリングに変更し洋室として使うなど、主に介護改修などが一般的です。
※古い玄関ドアの枠を残し、その日のうちに新しい玄関ドアに交換する事も可能です。


人は、どうしても表面の変化に目を奪われがちです。
見えない部分や耐震性、耐久性、断熱性、気密性といった物件が
持つ性能基準をはじめ、水道管や排水管を新しくするだけでも、
未来や次世代に優良な資産を残す意味で大きな価値といえます。





リノベーション(Renovation)とは、今までの生活に新しい価値を加えること

リフォームがきっかけとなって、今までのイメージを一新し『デザインの変化』や生活に
『最新の機能』を加えることで、新築以上の価値を加えるのがリノベーションです。

フルリノベーションと呼ばれるものは、室内の間取りだけでなく、屋根や外観までも
流行の色や材料を使うことで、建物全体のイメージを一新することができます。
リノベーションで間取りを劇的に変える場合、スケルトン(躯体〈くたい〉あらわし)
と呼ばれる躯体の柱と梁のみを残した状態にする必要があります。

例えば…
※住宅なら和室を洋室に変更してキッチンを中心としたひとつの明るく開放的なLDK空間に。
※閉鎖的だったキッチンをシンクの配置位置を変えずに方向を変えてオープンスタイルに。
※LED照明器具やダウンライトに替えて、折上げ天井と間接照明により、シーン別に照明を調光器などでお部屋の演出を楽しめます。
※壁面収納に「魅せる」お気に入りの小物をディスプレイすれば、お客様との会話もはずみます。




それぞれのメリット・デメリット

リフォーム

メリット
  1. 費用は必要最低限でよい

    部分単位の原状回復なので、リノベーションに比べると費用は安く済む傾向があります。 ただし、グレードが高い設備や機器を必要以上に導入すると、リノベーション時の工事費用 と変わらなくなる場合もあるので予算を確認するように気をつけましょう。 また、改修のために壁を壊さないといけない場合や、耐震的に補強を必要とする場合など の予定外の費用も掛かることがあります。

  2. 工事期間が短い場合は、仮住まいが不要

    リフォームは短期間の工事で済むことが多く、仮住まいする必要はありません。

  3. 完成後の住まいがイメージしやすい

    リフォームは大きな間取りの変更をしないため、設備の交換などをあらかじめショールーム で確認できるので、一つ一つの完成をイメージしやすいと言えます。

デメリット
  1. 間取り変更ができない

    リフォームはリノベーションとは異なり、あくまで物件の構造や間取りは現状のままなので、 仕上げの真新しいすっきり感や、デザインを楽しむことができます。

  2. 物件全体の劣化に対応できない

    リフォームは、物件内の目に見える部分の原状回復です。物件の床より下の構造材や 基礎部分、柱や梁(はり)、壁の内部などといった目に見えない根幹を支える部分の 老朽化の食い止めはできません。

リノベーション

メリット
  1. 設計のカスタマイズ

    建物に生活を合わせるのではなく、家族構成などの変化による新しい暮らし方に 趣味や嗜好を取り入れて、間取りや内装を細部にまでこだわって作れるのは、 リノベーションの醍醐味です。

  2. 物件の価値が上がる

    性能を向上させる手法例としてはバリアフリー化、耐震化、防音化、太陽光パネルを設置した エコシステム化(省エネルギー化)などがあります。 リノベーションで新しい価値を付加し、物件をグレードアップさせることで、資産性(資産価値)が向上し、築年数が古かったとしても、物件を購入時より高値で売却できるかもしれません。

  3. 物件の選択肢が多く新築よりお得な場合もある

    空き家や中古マンションは増え続けており、安く購入してリノベーションすることで、 地域を選んで通勤や通学に便利な好立地に住むことができます。

デメリット
  1. 計画準備や工事期間が長く、完成までに時間がかかる

    不動産を所有していない場合は、まず、住みたい地域や物件を探すところから始めます。 リノベーションの打合せは、一定のバイタリティーとスケジュールを管理する能力が必要に なるので、工事内容にもよりますが、あらかじめ「完成までは最低でも半年はかかるかも…」と腹をくくって計画を進めた方が気持ち的に楽かもしれません。

  2. 住まいが必要になり、諸手続きが必要

    持ち家をリノベーションする場合、工事中のホコリや騒音などが発生し落ち着いて 生活できないので、工事期間中に住む仮住まいの場所 ( マンスリーマンションや賃貸物件 など )を確保しなければいけません。 さらに、仮住まい先への住所変更に伴う郵送物の転送、水道・ガス・電気のライフラインに ついての面倒な諸手続きが発生します。

  3. 構造上解体できない壁や柱の存在

    1981年6月1日以降に建築された物件は新耐震基準が適用されているものの、1981年 5月31日以前に建築された物件は、旧耐震基準となるため万全な耐久性と、耐震性が 備わっていない可能性があります。 また、物件の構造上、解体できない壁や柱がある場合は、全て希望通りとはいかない場合も ありますので、事前にしっかりと不動産について確認しましょう。

  4. ローンや金利が割高になることも(リフォームローン)

    リフォームローンは、リノベーション費用のみカバーできます。 書類審査が住宅ローンより少ないメリットがあるものの、金利が高く借入期間が短い (10〜15年)というデメリットがあります。 金融機関や条件によっては、住宅ローンを利用してリノベーション費用を賄うことも できるため、資金計画は、どれくらいの金利で借入れできるのか把握しておきましょう。

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